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山口流剣術とその時代 第七回
根元之二 鶴羽重破勝剣
(つるのはがさねはしょうけん) |
「車勝剣」では「二星の目付」(にせいのめつけ)が大事であることが述べてあり、「破勝剣」「砕勝剣」では「遠山の目付」が大事と述べてあります。
「二星の目付」とは、柳生十兵衛三厳の「月見集」という剣術書に次のように書かれています。
二星の目付之事
二つの星と申候は、敵の柄を握たる両拳を申候。何ほど懸り成る敵にても、その拳の動かざる内は、此方には当たらざるものにて候。然故に、此の動きを能く見て、其の動きをぬかさず勝心持能候。二星と二つに見るは悪く候。二つを一つに見なしたるが能く候。是を二星と云う。
柳生三厳著「月見集」より
敵が自分を斬るときには、太刀より先に握っている拳が必ず動くのだから、その拳の動きを見逃さなければ敵を制することが出来る。両手の拳は、別々に認識するのではなく、一つと見なすことが肝要である。このような意味のようです。
したがって、「車勝剣」では、相手が真っ向から斬り出す太刀を、ギリギリのタイミングで見切ることが重要なポイントとなります。また、自分の身体を左右交互に移動させるため、敵の正面を越えるときにも、敵に真っ向斬りをされないように注意しなければなりません。このとき、敵の拳に注目するのが秘訣なのかも知れません。
もう一方の「遠山の目付」は、もう少し複雑です。これについては、次の「砕勝剣」で取り上げましょう。
「破勝剣」の正式名は「鶴羽重破勝剣」と言います。
名前からは、優雅な技の印象を受けますが、実際はどうでしょうか?
@.椿三十郎は、八相(または上段)から正面に斬り付けます。それを柳生十兵衛は脇差と長刀を交差させて受け止めます。

A.柳生十兵衛は、脇差で椿三十郎の太刀を受けながら、長刀を右にスライドさせながら椿三十郎の太刀をはじき返します。
椿三十郎は太刀を返されて後ろに下がり、柳生十兵衛は両腕を大きく広げます。
椿三十郎は、上段か斜に構えますが、ここでは上段と解釈して進めます。

B.間髪入れず、柳生十兵衛は左の脇差を前に出しながら両足をそろえます。

C.柳生十兵衛は、右腕を振り回して長刀を下から上に振り上げ、右足を出しながら椿三十郎の正面に斬り付けます。右腕は後ろからオーバースローでボールを投げるような軌道で前に出します。

D.同じように、今度は左腕を振り回して脇差を上から正面に振り落とします。左足が前に出ます。

E.更に、柳生十兵衛は右腕を振り回して長刀で正面に斬り付けます。
椿三十郎は、後ろに下がります。

次に、また左腕を振り回し、上から正面に斬り付けます。
その後、前に出ていた左足を半歩下げて右足にそろえます。
両足が揃ったところで、再度Cに戻ります。ただし、今度はCと逆で、左腕と左足を最初に出します。
このように、両足そろえ→右、左、右、左→両足そろえ→左、右、左、右、 と繰り返していきます。
この動作は、剣術としてだけでなく、鎖鎌(くさりがま)にも応用可能とのことです。しかし、実際にどのように応用するのかは記述されていません。

このフィギュアは、どう見ても佐藤浩市と言う
より、プロレスラーの小橋建太にしか見えない。
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